未来へのGift Ward

幸せな未来へつながる言葉、 夢を叶える自分を創る言葉、 言霊を人生に活用して豊かになる言葉等を、 詩や物語やエッセイに変えてお届けします。

【泣き虫ドラゴンの冒険記】最終話

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主人公=泣き虫ドラゴン
(アフリカで生まれて、サバンナで暮らす若いドラゴン)
 

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【最終話】君を背にのせて

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「ライオンさん、生きててくれた! ほんとうにありがとう」
 
「おまえは、このサバンナでいちばん、おめでたいやつだ」
 
ライオンは、前足を立てて、必死に起き上がろうとしますが、
できずに、うつ伏してしまいます。
 
「ほんとうに、そうだね。それはそうと、ライオンさん、
僕の背中は、君を運ぶのにとても便利だと思わないかい?」
 
「そいつは、いい提案だな。だがそのまえに、
このもじゃもじゃのタテガミを、なんとかしてくれ」
 
 
<完結>
 
 
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 【 後書き 】
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【泣き虫ドラゴンの冒険記】ご笑味頂き、ありがとうございます。
 
過去にアフリカを旅した時に、
タンザニアの町の図書館で偶然見つけた一枚の写真から、
この物語は生まれました。
 
かなりインパクトのある写真でしたので、私の中に、
その一枚の写真のイメージが、ずっと残っていました。
 
キリマンジャロ山の頂上で、
凍りついたイエローパンサーの姿。
 
それも犬のお座りみたいな恰好で、
片手を招き猫みたいに、頬の横でかしげている。
 
図書館を出ると、頭の中に、ある問いが浮かびます。
何故イエローパンサーは、
キリマンジャロ山の頂きに登り、凍死してしまったのだろう?
 
夢ノ命は、その後も、キリマンジャロ山を登りながら、
あるいは、山の麓の村で1ヶ月間暮らした時も心の中で、反芻し続けました。
 
まあ、今となっては良い思い出です。*1
 
 
10年以上たった今なら、なんだかわかるような気がするんですよね。
イエローパンサーは、最大のリスクを冒して、
チャレンジしたんだ! と。
 
野生の本能を超えてまで、
なにか成し得たかったことがあったのだ! と。
 
そんなイエローパンサーに敬意を表して、
この物語を捧げたいと思います。
 
アフリカの夕陽をこよなく愛する  夢ノ命 拝
 
 
 

 

*1: